懐かしくも夢のある時代へとタイムスリップ

ロドニーの生まれたリベット・シティは、フィフティーズ風。
CGの技術革新によって、大人でも楽しめるアニメーション映画というのが数多く作られるようになった。そのほとんどが冒険、仲間、家族愛といったキー
ワードで、ファミリー層を意識しながら、どちらかと言えば親世代が楽しめるのが特徴だ。「ロボッツ」もまた、子供以上に大人がハマるファンタジー映画と
なっている。登場する人物はすべて、みなブリキのおもちゃをイメージさせる古めかしくも懐かしいロボット。映画前半に登場するリベットシティという町並み
もまた、古き良きアメリカ風な町並みを再現。この映像だけで観客を一気に子供時代へとタイムスリップさせてくれるだろう。
アップグレード優先の大企業に立ち上がったロボットたち

自らアップグレードボディに身を包むラチェットと対決するロドニー。
主人公のロドニーは、発明が大好きなロボット少年。ボディパーツは、すべてお下がりだけど、発明にかける情熱とアイディアだけは誰にも負けていない。ロ
ドニーがやがて少年から青年に成長した時、両親から離れ、巨大なロボット・シティへと旅立つ事を決意する。そこにはロボットたちのボディやパーツを作る大
企業であるビッグウェルド・インダストリーがある。その社長であり、発明家、そしてすべてのロボットに夢を与えるビッグウェルド博士に自分の発明を見せる
ためにロドニーは街へ向かったのだ。
しかし、ロドニーがロボット・シティに旅だった時、社長だったはずの博士はすでに閑職に追いやられていた。ビッグウェルド・インダストリーは、利益優先
を目論むラチェットが支配していた。古いロボットのための部品は作らず、ボディをアップグレードしなければ、スクラップへの道が待っている。すでに街に
は、修理を待つロボットたちがあふれ、故郷の父親も部品がないために体が動けない状態に。これに対して立ち上がったのが、ロドニーとシティに住むガラクタ
のような労働者階級の仲間たちだ。古いロボットたちの修理をしながら、博士にもう一度最前線に出てもらおうと彼に会いに行く。父のために。そしてもう一
度、夢のある街を取り戻すために。
映画好きなら楽しめる、遊び心いっぱいな仕掛け

ちょっとボロくて頼りないけど、ロドニーを助ける仲間たち。
前半はノスタルジックな子供時代に連れて行ってくれたと思ったら、中盤からは一転してジェットコースターとドミノ倒しのようなスリリングなアクション映
画へと変貌する。そのスピーディーさもまたこの映画の魅力。ところどころにミュージカルの要素を混ぜながら、少しも画面から飽きさせることはない。ミュー
ジカル仕立ての音楽の使い方も秀逸。トム・ウェイツやジェームス・ブラウン、あるいはブリトニー・スピアーズが抜群のタイミングで唄を奏でる。ところどこ
ろブルース・ブラザースやスター・ウォーズなど、様々な名作のオマージュと言えるシーンが出てくるところも遊び心いっぱいだ。そして何よりもロドニーの声
を演じるのはユアン・マクレガーをはじめ、ハル・ベリーやロビン・ウィリアムスら大スターが、生き生きとした声でロボットたちに生命を吹き込んでいる。彼
らの声の名演技もまた見物の1つだ。
「ロボッツ」2005 20世紀フォックス映画アニメーション
監督 クリス・ウェッジ
出演(声)ユアン・マクレガー、ハル・ベリー、ロビン・ウィリアムス
配給 20世紀フォックス
7月30日(土)日劇3他、全国ロードショー
http://www.foxjapan.com/movies/robots/