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サンタナ「all that i am」

「all that i am」カルロス・サンタナ

ジャンルを超えてサンタナのギターとスーパーヴォーカリストが融合

 ミュージック・シーンにおけるカルロス・サンタナの立ち位置は、非常におもしろいものがある。ギター一本で、これだけ長い期間シーンの最前線に立てる アーティストはいるだろうか? 音楽的なアプローチなど、ジェフ・ベックもかなりサンタナに近いのかもしれないが、セールス的な面ではサンタナには遠く 及ばない。特に99年に発売された「supernatural」以降のサンタナは、ウッドストックに出た世代とは思えないほど、精力的に活動。バンドでも なく、ヴォーカルでもない。それでも、今なおシーンの最前線に立っていられるのは、ヴォーカルをも凌ぐギターの表現力に他ならない。

 「all that i am」と題された最新アルバムは、正にタイトルを表すかのごとく、サンタナ節があふれている。そして、このアルバムにも当然のごとく世代、ジャンルを超え てスーパーヴォーカリストが数多く参加している。サンタナのギターと、そのヴォーカリストたちとの出会いが、新たな音のケミストリーを創造する。

今回、サンタナが特別にメッセージを寄せてくれた。 

Q :今回のニュー・アルバム「オール・ザット・アイ・アム」を通して、ファンに一番伝えたかった事とは、なんでしょうか?

サンタナ:『悦び。他の何よりも、悦び・一体感・調和といったものを伝えたかったね。メアリー・J・ブライジ、ジョス・ストーン、ショーン・ポール、もち ろんスティーヴン・タイラー、アンソニー・ハミルトンといった若いミュージシャンと共演できたことに、とても感謝しているし、名誉なことだと思っている。 本当に感謝している。私は、今58歳だけれども、他のミュージシャン達と同じ土俵に立って、ジャスティン・ティンバーレイクやブリトニー・スピアーズ、さ らには、ウエイン・ショーターやプラシド・ドミンゴと共演することだって不可能ではないさ。今回のアルバムを「オール・ザット・アイ・アム」というタイト ルにしたのも、クライヴ・デイヴィスの力添えによって、4〜5世代にもわたる人々がお互いの心にふれ合って曲を作ることが出来るようになってきたことを表 したかったから。形式とかギミックとかの話ではなく、「マリア・マリア」や「スムーズ」のような、世界中の誰もが好きになれる曲を 作 る た め の 取 り 組 み 方や 姿勢を意味しているんだ。』

Q:スティーヴン・タイラー(エアロスミス)と競演した楽曲があるそうですが、どんな経緯でレコーディングする事となったのでしょうか? また、どの様な楽曲に仕上がったのでしょうか?  

サンタナ:『あのエアロスミスのスティーヴン・タイラーと共演できたのは、とても楽しかったし、名誉なこと。ロックとブルースが合体した感じの音で、歌詞 は恋人を失う内容だから、心の痛みを表現した曲になっている。世界中の誰もが一度は経験することだから、誰にとっても特別な意味合いを持つ内容だろうね。 他のミュージシャンについて言うと、ミシェル・ブランチとは、いつ共演しても心の底から楽しめる。あの純粋無垢でエネルギーにあふれた声を聴くと、誰でも 若々しい気持ちになれるんだ。ただ、今のところ、アルバムの中で一番気に入っているのは、メアリー・J・ブライジとアウトキャストのビッグ・ボーイに参加 してもらった「マイ・マン」という曲だな。どういうわけかアメリカという国では、嘘をついたり浮気をしたりという理由で、とかく男がバッシングされる傾向 があるんだ。男性がマイナスのイメージで描かれることが多いんだよね。まあ、それが真実をついていることも多いけれど、すべての男がそうだというわけでは ないはず。女性にしても、皆が皆ちゃらちゃらしているわけではなくて、毅然とした女性は、たくさんいる。新しいアルバムで「マイ・マン」を気に入ってるの は、ロブ・トーマスが歌詞を書いてくれたからなんだ。ロブには、「スムーズ」も書いてもらったし、前回のアルバム「シャーマン」では3曲、新作でも1曲を 書いてもらって、とても重要な役割を果たしてもらっている。新作で書いてくれた歌詞は、男性の愚かな部分や下世話な部分ではなくて、立派な部分を表現する 内容になっている。「男にだってこんなところがあるんだよ!」という内容の歌も、いいものだよ。』

Q:前2作(「スーパー・ナチュラル」と「シャーマン」)に続き、またニュー・アルバムでも世代を超えて様々なジャンルのミュージシャンとのコラボレーションを意欲的に行っていますが、競演するミュージシャンからどのようなインスピレーションを受けますか?

サンタナ:『いいことを訊いてくれるね。全員心を込めてくれるという点で、インスピレーションを受ける。歌っている時の目を見れば、それが分かるんだ。 きっと、皆、私自身がウエイン・ショーターやハービー・ハンコックやマイルス・デイヴィスに対して抱いている尊敬の気持ちを私に対して感じてくれていると 思うし、そう願いたい。このアルバムの次に出すアルバムでは、今はまだ無名の存在であるかもしれない日本のアーティストと共演したいと思っているんだ。ま だ世間に知られていないというだけで、素晴らしいアーティストは、そこらじゅうにいる。音楽の世界は、ひとつの大きな家族みたいなものだから、日本だけで なく、パレスティナやヘブライ、パキスタンなど、死ぬまでにあらゆるアーティストと出来るだけ数多く一緒に演奏してみたいと思っているよ。特に、もっと ラップを使いたい。ラップが好きなんだ。ヒップ・ホップのリズムが新鮮で好きだね。これまでやっていないのは、カントリー&ウエスタンとかポルカとか、ま あ、カントリー&ウエスタンだろうけれど、将来やるかもしれないな。』

Q:今作をリリース後、大規模なワールド・ツアーに出ると思うのですが、ライヴを通して世界中の人々に伝えたいメッセージは何ですか?

サンタナ:『一番伝えたいのは、誰の心にも光があるということ。世界中の人々にそれを気づいてもらいたい。ブッダ、クリシュナ、アラー、ラマ、エホヴァ、 シャンゴなどと同じ光が誰の心の中にもあるということに気づいてもらいたい。神と呼ばれている存在は、もともと我々と同じ存在であって、憐れみの気持ちや 確固とした姿勢を持ち続けた結果、神になった。悟りを開くというのは、不可能なことではないんだ。瞑想したり、何かを唱えたり、長い距離を歩いてみたり、 満月の下で踊ってみたりしてみるといいよ。自分の心を見つめてみるんだ。たまにはTVやラジオを消して、内なる自分と向き合えば、自分の持っている美しさ や純粋さや素直さが発見できるはず。そういう要素は、誰もが持っているもので、見えなくなってしまうことがあるかもしれないけれど、決して失くしてしまう ものではないはずさ。』

Q:30年に渡るキャリアを持っているあなたの今後の夢/目標を教えてください。

サンタナ:『中国やキューバやアフリカに行ってみたいね。デズモンド・トゥトゥやダライ・ラマと協力して、なにか特別なイヴェントに参加してみたい。ボ ブ・ゲルドフとは別の、でも、同じ目的と気持ちを持ったイヴェントを。ただ、今後やりたいことの中で一番大切なのは、現役活動を引退して、これまで32年 連れ添ってきた妻と虹を見たり海岸を歩いたりして、平和で心静かな時間をゆっくり過ごすこと。そういう生活をしつつ、せいぜい年に数回だけ特別のイヴェン トで演奏する、というのがいいね。実現するかどうかは、分からないけれど。自分の近くにいてくれている人との生活をそうやって楽しめれば、本当に嬉しいと 思うよ。』

Q:日本のファンへのメッセージをお願いします。

サンタナ:『お互いに敬意を抱き、違いを尊重する気持ちを持つようになれれば、我々が生きている今の時代のうちに、きっと世界は平和になるはず。人は皆、 お互いに愛情や信頼やいたわりの心を持つために、この世に生まれてきたのだから、まずは、人生を楽しむこと。息が詰まる状況に自分自身を追い込むのはやめ て、自分で自分を楽にすればいいと思う。特に、日本の人は、他人に何かをしてあげることに喜びを見出せるという気質があるから、他の地域の人より一歩進ん でいる。日本の人たちは気づいていないかもしれないけれど、木ひとつにしても乱暴に切り倒してしまわずにきれいに手入れしてあったり、他人の目を見て意図 をくみとったり、お茶や水を出す出し方ひとつ見ても、はるかに他の国より素晴らしい。そういう意味では、ニュー・ヨークあたりに行くと、物を投げてよこしたりするから、あまりの違いにショックを受 けるだろうね。日本は、もうすでに一歩進んでいるのだから、その素晴らしい部分を若い世代に教え続けていってもらいたい。他人のために何かをしてあげた り、お互いの心を認め合ったりということは、本当に本当に立派なことなんだ』

サンタナ
「All That I Am」
11月9日発売 ¥2,548
発売:BMGジャパン

http://www.bmgjapan.com/international.html

特報!


サンタナライブDVD「A&E Live By Reguest」 
11月23日発売 ¥3,990

サンタナの名曲をすべてセレクトしたスーパーライブ。「哀愁のヨーロッパ」などの名曲の他、マッチボックス20のロブ・トーマスや、今回のアルバムに参加したミシェル・ブランチも登場するお得なライブです。

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