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第6回 : Japan’s New Energy Strategy


今回のキー表現 barrel ahead


Japan’s New Energy Strategy

By Hisane Masaki

TOKYO - Resource-poor Japan is barreling ahead to rev up its energy security, driven by the specter of another oil crisis, the global rush for energy resources and a simmering gas dispute with China.

Japan's Ministry of Economy, Trade and Industry (METI) plans to release publicly the outline of the nation's new energy strategy as early as next month and will ask an advisory panel to Minister Toshihiro Nikai to flesh out the details before formalizing it by June. The New National Energy Strategy, the draft outline of which was made known recently, is expected to call for, among other things, reduction in the oil-dependency rate to 40% or less by 2030 from the current 50%, promotion of nuclear energy, and securing of energy resources abroad through the fostering of more powerful energy companies.

(Asia Times   Jan.13, 2006)

*引用文は原文と一部異なることもあります
  • energy strategy エネルギー戦略
  • resource-poor 資源の乏しい
  • barrel ahead  (自動車が)猛スピードで先へ走る
  • rev up (エンジンの)回転数を上げる、回転速度を上げる、速める
  • energy security エネルギー安全保障
  • drive by 〜に駆られて
  • specter 恐ろしいもの;不安、恐怖
  • oil crisis 石油危機
  • rush for 〜への殺到、〜の需要急増
  • energy resources エネルギー資源
  • simmering 一触即発の、今にも爆発しようとしている
  • Ministry of Economy, Trade and Industry (略して METI) 経済産業省
  • dispute 論争、争い
  • release publicly 公表する
  • outline 概略、概要、骨子
  • as early as 〜にも
  • advisory panel 諮問機関
  • flesh out 肉付けをする、細部をつめる、具体化する
  • details 詳細
  • formalize 正式なものにする、正式に承認する
  • draft outline 骨子案
  • made known 明らかになる
  • call for 〜を求める、要求する
  • among other things 中でも、とりわけ
  • oil-dependency rate 石油依存率
  • current 現在の
  • nuclear energy 核エネルギー、原子力
  • secure 確保する、保証する
  • foster 育てる、育成する

和訳:
新たな石油危機への不安、世界的なエネルギー資源獲得争い、中国との間で激化するガス田摩擦などに駆られ、資源の乏しい日本がエネルギー安全保障強化に向 けての動きを急ピッチで進めている。日本の経済産業省は来月にも、国の新たなエネルギー戦略の骨子を公表する計画。二階俊博経産相の諮問機関に詳細の肉付 けを諮り、6月までに正式にとりまとめる。このほど原案が明らかになった「新国家エネルギー戦略」は、とりわけ1)2030年までに石油依存度の40パー セント以下への引き下げ(現在50パーセント)、2)原子力推進、3)より強力なエネルギー企業の育成を通しての海外エネルギー資源確保 ― などを求め る見通し。


覚えておきたい関連・応用表現

  • energy source エネルギー源
  • stable energy supply エネルギーの安定供給
  • energy saving  省エネ
  • energy-saving efforts 省エネ努力  (注)「省エネ投資」は energy-saving investment
  • energy efficiency エネルギー効率 (注)「エネルギー効率の良い」は energy-efficient
  • power generation (= generation of electricity) 発電
  • power plant 発電所
  • thermal power plant 火力発電所
  • hydroelectric power plant 水力発電所
  • coal-fired power plant 石炭火力発電所
  • nuclear power plant 原子力発電所
  • wind power generation 風力発電
  • solar power generation 太陽熱発電
  • solar energy 太陽エネルギー
  • alternative energy source 代替エネルギー源
  • renewable energy source 再生可能エネルギー源
  • refuse-derived fuel (RDF) ゴミ固形燃料 (注)「ゴミ固形燃料発電」は refuse-derived fuel power generation
  • environment-friendly (= environmentally friendly) 環境にやさしい、環境に配慮した

解説

日本政府がエネルギー安全保障を強化するため、新たなエネルギー戦略策定に乗り出した。石油依存度の引き下げ、原子力推進、自主開発油田獲得などがその柱 だ。こうした政府の動きの背景にあるのが、世界的な原油の高止り、石油・ガスなどのエネルギー資源争奪戦の激化などだ。特に注目されるのが、世界第1、第 2の人口大国で、急速に経済大国として台頭する中国とインドの積極的な海外資源獲得の動きだ。中国は1993年に原油の純輸入国となった。その後も高い経 済成長に伴う原油需要の拡大で、年々原油輸入量は増大し、輸入依存度は既に4割を超えている。一方、インドも国内で消費する石油の約7割を輸入に依存して いる。中国は2003に日本を抜き、米国に次ぐ世界第2の石油消費国となった。インドも世界第6の石油消費国だ。今後も、両国の原油輸入依存度は高まり続 ける見込みだ。一方、新たなエネルギー資源獲得競争は、東アジアの2大国、日本と中国との間にも緊張関係をもたらしている。東シナ海の日中中間線付近で中 国が進めている白樺(中国名・春暁)などのガス田開発をめぐって両国の対立は激しくなっている。また、両国は、ロシアの東シベリアからの石油パイプラン建 設をめぐっても争っている。

日本は、自主開発油田から採掘する油、いわゆる「日の丸原油」獲得に長年国を挙げて取り組んできた。2030年までに、輸入原油に占める「日の丸原油」の 割合を現在の15パーセント程度から40パーセントに高める目標を掲げている。だが、欧米の石油メジャーはもちろん、中国企業と比べても日本企業はまだま だ小さい。今年4月、政府が36パーセントの株を保有する石油開発国内最大手の国際石油開発と同3位の帝国石油が共同持ち株会社の下に経営統合する。両社 の生産する原油は合わせて日量37万バレルと、中国のCNOOCの38万バレルにも及ばない。石油開発の中核企業育成を目指す経済産業省の意向もあり、国 際石油開発と帝国石油の経営統合は、和製石油メジャー誕生に向けて、さらなる業界再編を促す起爆剤となるとも見られている。だが、「日の丸原油」が地平線 上に登り輝くまでの道のりはまだまだ遠い。

barrel 「バレル」は、原油などを計量する際使われる単位。語源は「樽」。1バレルは42ガロン(約160リットル)。barrels per day (bpd)は「一日当たりの石油生産量」。barrel は動詞で「(自動車が)猛スピードで走る、飛ばす」の意味があり、上記の英文ニュースでは、トピックが原油に関わることから、barrel ahead という表現が用いられている。経済ニュースでは、どうしても「増えた」「減った」などを意味する表現が多くなる。読者が読んでいて飽きないように、いろい ろと工夫した表現を用いることで、「読む楽しみ」をいかに与えられるかは記者の力量次第。英文経済ニュースでは、とくに高度な語彙力が記者に求められる。 ネイティブをも負かすような、経済状況に関する洒落た表現をほんの少しだけ紹介すると、「順調に拡大する」場合はhum along (hum は「鼻歌を歌う、ハミングで歌う」の意)、「ものすごい勢いで拡大する」場合は charge ahead;roar ahead (charge は「突撃する」、roar は「轟音を立てて通る」の意)、「調子が悪い」場合はlimp along;hobble along (limpとhobbleは「びっこをひく」の意)などの表現がある。

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