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TOEICと外資系
表1:「TOEICテスト受験者数の推移」企業の半数以上がTOEICのスコアを採用時に考慮
TOEIC(トーイック)とは Test of English for International Communication の略称で、英語によるコミュニケーション能力を幅広く評価する世界共通のテストのことで、現在世界約60ヶ国で実施されています。日本でも受験者の数は徐々に増え続け、2005年度には149万9,000人が受験、全国約2,600の企業・官公庁・学校等が利用しています。
表1:「TOEICテスト受験者数の推移」
出展:(財)国際ビジネスコミュニケーション協会
表2:「TOEIC スコアを社員採用時に考慮するか?」TOEICを運営する財団法人、国際ビジネスコミュニケーション協会が2005年に企業(有効回答506社)を対象に行った調査によれば、「TOEIC スコアを社員採用時に考慮するか」という問いに対し、「考慮している」と回答した企業が56%と半数以上を占め、「将来は考慮したい」と回答した企業の18%も含めると、8割近くが採用の目安として位置づけていることが分かります。
表2:「TOEIC スコアを社員採用時に考慮するか?」
出展:(財)国際ビジネスコミュニケーション協会
表3:「TOEIC スコアを昇進・昇格の要件にしているか」また近年では、自己啓発や英語研修の効果測定などといった目的や、海外出張や駐在の基準、昇進・昇格の要件として利用する企業も増えているようです。たとえば、昇進・昇格の要件としている企業は全体の19%ですが、「現在は要件としていないが、将来は要件としたい」は156社(30.8%)。国際ビジネスコミュニケーション協会も「企業活動におけるグローバル化の進行によって、今後TOEICスコアをより厳密に人事考課に利用する企業は増えると予想されます」としています。
表3:「TOEIC スコアを昇進・昇格の要件にしているか」
出展:(財)国際ビジネスコミュニケーション協会
日常会話程度で700点、上級レベルでは800点が一応の目安
ここで、eBenkyoの姉妹サイトで外資系求人情報を載せているキャリアクロスに掲載された求人情報のうち、TOEICのスコアを明記した例を挙げてみましょう。(TOEICを必要としている外資系求人については、キャリアクロスのホームページから、仕事検索でキーワードをTOEICにして検索してみてください)。
職種 |
Accounting Manager |
仕事の形態 |
紹介予定派遣 |
勤務地 |
東京都各地 |
給与 |
800万円 ~ 900万円 |
時給 |
時 給 3500円~ ※経験・スキルによります。 |
応募条件 |
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職種 |
Marketing Executive - Multianational Entertainment/TV Channel |
仕事の形態 |
正社員 |
勤務地 |
東京都 |
給与 |
500万円 ~ 550万円 |
必要条件 |
職務経験 : 3年以上 |
英語レベル : 日常会話レベル |
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日常会話レベル : ネイティブ |
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最終学歴 : 大学卒: 学士号 |
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スキル・資格 : 4年生大卒上、3年以上の定量調査・定性調査経験、RVCSまたACR経験尚可。 |
これは一例ですが、CareerCrossに現在掲載されている求人例をみる限り、TOEICの最高点990点のうち、「日常会話レベルの英語力必須」とされる職種では700点程度、「上級の英語力が必要」とされる場合は800点以上が一応の目安のようです。
「書類選考ではじかれないためにもあった方がいい」


「TOEICのスコアは英語のレベルの目安であり、最初の書類選考ではじかれないためにもあった方がいいでしょう」と言うのは、人材紹介・人材コンサルタント会社、キャリアネットワークでシニアコンサルタントを務める岡田大史郎氏(キャリアネットワークの求人情報を見る)。たとえば、海外への留学経験があっても、中には留学中にあまり勉強せずに帰国するケースもあり、留学というだけでは納得しない企業も多いもの。「TOEICは年に何回も受けられるわけですから、受けられるなら受けてください、とお話しています」と岡田氏は言います。
岡田氏によれば、外資系での転職の場合、レポート先が海外であれば、英文でメールのやり取りができる程度の初歩的な英語力が必要で、その場合はTOEICは600点以下でも構わないという企業もあります。しかし、ミーティングや電話での英語力が必要となるポジションでは700点が分岐点となり、さらに企業戦略に関わるシニアポジションやコミュニケーションに間違いがあってはならない広報やマーケティング部門になると、場合によっては850点以上の能力が問われることもあります。「TOEICはあくまでも目安ですから、スコアーが思わしくなければ履歴書に記載する必要はありません。つまり、応募しているポジションに見合うスコアに達した時のみ記載すればよいのです。ですから、時間が許す限りは、何度もチャレンジしてみることも大切でしょう」とアドバイスしています。
ただ、TOEICの勉強をする理由として、「将来、英語を使う仕事をしたい」、「外資系で働きたい」ということを挙げる人がいますが、多くの場合、企業が求めているのは英語力そのものではありません。また、外資系でも全く英語を使わない職場もあり、TOEICのスコアを考慮しないというケースも多々あります。岡田氏は「英語はあくまでもツールに過ぎず、それを使って何ができるかがより重要です。応募する前に、何のための英語かを自分で明確にするようにして下さい」と話しています。
入社後、英語研修を受けさせてくれる企業も

「特定の部署を除いて、転職の際に企業が注目するのは、英語力そのものより、その人がそれまでどんな仕事をしてきたか(職務経歴)とそれによって何ができるか(技術と知識)です。それさえしっかりしていれば、英語研修の一環として就職後に家庭教師を付けてくれたり、語学学校に通わせてくれたりする会社も増えてきています」と言うのは、外資系の転職に強い人材紹介会社、株式会社ピーシージーのイアン・トムソン代表取締役。(株式会社ピーシージーの求人例を見る)。また「TOEICのスコアは書類選考の際に考慮される場合もありますが、スコアが高くても実際に英語面接をしてみるとあまり話せないという候補者もいますから、企業の方もそれほど重要視できないのでは」と言います。
トムソン氏によれば、ここ18ヶ月ほど、日本経済の好況を受けて、金融をはじめ、IT、HR、会計など広い分野で外資系での日本人の求人が増えており、チャンスは拡がっているとのこと。
「優秀な人材でも、まったくバックグラウンドのない業種に未経験で転職するのは難しいかもしれません。というのも、外資系は即戦力のある人材を求めている場合が多いからです。反対に、そのポジションに必要な経験と知識さえあれば、英語は後から学んでもらえばよい、という企業も多いものです」とトムソン氏。英語を学びたいのなら、まず外資系へ転職してみるのもひとつの選択、と話しています。
