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第24回 : No rate hike

執筆者: 正木寿根
掲載日: 2007-02-05

今回のキー表現 keep ~ steady

Bank of Japan: No rate increase

TOKYO - The Bank of Japan kept its key policy rate steady at 0.25 percent on Thursday, reflecting caution among central bankers and raising questions as to whether the BOJ had bowed to pressure from the government.
(Reuters   January 18, 2007)


*引用文は原文と一部異なることもあります
  • Bank of Japan (= BOJ)  日本銀行、日銀
  • rate increase  利上げ
  • key policy rate  主要政策金利
  • steady  安定した、変わらない
  • reflect  反映する、示す
  • caution  警戒、慎重、用心
  • central banker  中央銀行総裁;中央銀行の人
  • raise questions  疑問を提起する
  • as to  ~については、~について言えば、~に関しては
  • bow to pressure from  ~からの圧力に屈する

和訳

日銀は木曜日、主要政策金利を0.25%に据え置いた。日銀内の慎重論を示すもので、政府からの圧力に屈したかどうか取りざたされている。

覚えておきたい関連・応用表現
  • policy board  政策決定機関、方針決定機関 
  • zero-interest-rate policy ゼロ金利政策
  • unsecured overnight call rate  無担保コール翌日物金利
  • consumer prices  消費者物価
  • consumer price index (= CPI)  消費者物価指数
  • tighten monetary policy  金融政策を引き締める
  • tighten credit  金融を引き締める
  • gross domestic product (= GDP)  国内総生産
  • market player  市場関係者、相場師
  • market participant  市場参加者

解説

第24回 : No rate hike
日本銀行は1月17・18日の両日開いた金融政策決定会合で、短期金利の誘導目標である無担保コール翌日物金利を年0・25%とする現行の金融政策の維持を賛成6人、反対3人の賛成多数で決めた。昨年12月の金融政策決定会合で利上げを見送った日銀だが、年明け以降、今回は利上げに踏み切るとの見方が市場で強まっていた。しかし、7月の参議院選挙を控え、利上げに対する政府・与党の圧力が高まり、初日の金融政策決定会合直前には利上げ観測が急速に後退していた。今回の利上げ見送り決定を速報した海外主要メディアのほとんどは「政治的圧力を受けての決定」と伝えた。日銀は「物価安定のもとでの持続的成長の実現」(福井俊彦総裁)に向けて今後、金融政策をどう運営していくのかを引き続き注視する必要がある。(注)本稿執筆は1月下旬
9人の政策委員のうち正副総裁3人は金利の現状維持に賛成し、審議委員6人は現状維持に賛成3人、反対3人と真っ二つに割れた。日銀は昨年12月の決定会合で、「個人消費や物価の面で弱めの指標が出ている」ことを理由に追加利上げを見送った。12月の会合以降、個人消費や物価上昇率はやや持ち直したが、「改善はなお不十分」との慎重論も根強く、9人の政策委員の大勢は今後も景気拡大が続くとの認識を共有したものの最終的には今回の利上げは時期尚早との判断が多数を占める結果になった。

日銀は2月中旬に発表される昨年10~12月期の国内総生産(GDP)統計や、個人消費の改善などを見た上で、2月以降、利上げを目指すとみられている。福井総裁も金融政策決定会合後の記者会見で「判断に確証持てれば即座に」金利を引き上げる考えを表明している。昨年10~12月期のGDPは強めの数字が出ることが予想されており、2月利上げを予測するアナリストもいる。原油価格が下落傾向を続けていることから、消費者物価指数の上昇率は今後も伸び悩むことが予想され、2月を逃せば当面、利上げが難しくなるとの見方も2月利上げ説の根拠となっている。しかし、4月に統一地方選、7月には参院選が控えていることもあり、景気の腰折れを招く恐れのある利上げについて、政府・与党がけん制姿勢をさらに強めるのは必至で、日銀がすんなり利上げに踏み切れるかどうか予断を許さない。秋以降まで利上げの時期が大幅に先送りされる可能性も残されている。 

日銀が今回、金融政策の現状維持を決めたことについて、海外の主要メディアのほとんどは「政治的圧力を受けての決定」と伝えた。今回の利上げ見送りは、経済統計を見る限り妥当な決定だったと言えるだろう。利上げに踏み切るのには「決定打」を欠いていたのは明白だったからだ。しかし、「利上げ見送りは政治的圧力のため」との見方が国内だけでなく、それ以上に海外でも強まってしまった。政治的圧力の問題を別にしても、市場は年明け以降、利上げを織り込むような形となっていたが、金融政策決定会合初日には利上げ観測が急速に後退し、市場の混乱を招く結果となった。日銀の独立性の面だけでなく、「市場との対話」能力の面でも日銀の信認が低下したことは否めない。

テキストの英文に出てくる keep its key policy rate steady は「主要政策金利を据え置く」の意味で、「(公定歩合を含めた複数の)金利を据え置く」なら keep (interest) rates steady。 これと同じ意味の表現でよく使われるものに keep (interest) rates on hold;keep (interest) rates unchanged がある。「~%に金利を据え置く」なら、テキストの英文のように at ~ percent [%] を付け加える。「金融政策の現状維持を決める」なら decide to keep monetary policy steady などと言う。また、「圧力に屈する」はテキストの英文に出てくる bow to pressure の他に give in to pressuresuccumb to pressure yield to pressure bend to pressurecave in to pressure などもある。同じ表現を何度も繰り返さないのがレベルの高い英文を書くコツ。

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