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第26回 : 2006 oil data

執筆者: 正木寿根
掲載日: 2007-03-14

今回のキー表現 oil-hungry


Oil-hungry Japan looks to other sources

By Hisane Masaki
TOKYO - After decades of struggling to reduce its excessively heavy reliance on the Middle East for its crude oil, Japan imported 2% less of the commodity from the region in 2006. Does this herald a lasting change in the nation's oil-import structure or represent just a statistical quirk?
(Asia Times   February 21, 2007)

*引用文は原文と一部異なることもあります
  • oil-hungry  石油に乏しい、石油に飢えた、石油を熱心に求める
  • look to  ~に目を向ける
  • source  源
  • decade  10年、10年間
  • struggle  奮闘(努力)する、苦闘する、苦しむ
  • reduce  減らす
  • excessively  過度に、過大に
  • heavy reliance  大きな依存
  • crude oil  原油
  • import  輸入する;輸入
  • commodity  商品
  • herald  先触れする、前触れをする、到来を告げる
  • lasting change  永続的変化
  • structure  構造
  • represent  意味する
  • statistical 統計(上)の
  • quirk  気まぐれ、巡り合わせ;奇癖


和訳

日本は何十年もの間、原油の過度な中東依存度引き下げに懸命に努力してきたが、2006年の同地域からの原油輸入は2%減少した。これは日本の原油輸入構造の永続的変化の到来を告げるものなのであろうか。それとも単なる統計上の気まぐれにすぎないのであろうか。

覚えておきたい関連・応用表現

  • Natural Resources and Energy Agency  資源エネルギー庁
  • Ministry of Economy, Trade and Industry (= METI)  経済産業省
  • diversify oil supply sources 原油供給源を多様化する
  • oil crisis  石油危機
  • stock up on toilet tissue  トイレットペーパーを買いだめする
  • energy-saving efforts  省エネ努力
  • energy-saving technology  省エネ技術
  • Sakhalin-1 project  「サハリン1」プロジェクト
  • Sakhalin-2 project  「サハリン2」プロジェクト
  • oil wholesaler  石油元売り会社
  • spot purchase  スポット買い 
  • long-term purchase agreement  長期購入計画
  • flush with oil money  オイルマネーの豊富な
  • energy security  エネルギー安全保障

解説

第25回 : 2006 oil data
原油価格は昨年夏に1バレル=78ドルを突破して最高値を更新したものの、その後は徐々に下がり、現在は1バレル=60ドル前後となっている。中国、インドなどの高い経済成長に支えられた旺盛な需要、不安定な中東情勢などの地政学的要因 (geopolitical factors) などから今後も大幅な値下がりは期待できない。原油のほぼ全量を輸入に依存する日本にとって、原油の安定供給は死活的に重要な課題だ。経済産業省・資源エネルギー庁が発表した2006年の日本の原油輸入統計によると、日本の中東依存度は4年ぶりに減少したものの89.2%と依然として極めて高く、エネルギー供給構造の脆弱性 (vulnerability) を抱えたままだ。

日本は原油の安定供給のため、輸入先の多角化を図ってきた。第一次オイルショックの前年の1972年には80%以上であった中東依存度は1987年には67.9%まで低下した。しかし、その後、中東依存度は再び上昇し始め、1998年には第一次オイルショック時を上回る86.2%となった。2006年の日本の原油輸入は前年比0.8%減の15億3000万バレル(1日当たり419万バレル)で2005年の0.7%増から減少に転じた。中東からの輸入は前年比2%減と全体の減少幅を上回った。その結果、2005年に90.2%と37年ぶりに90%を突破していた中東依存度は89.2%へと4年ぶりに低下した。中東からの原油輸入が減ったのは、原油価格が下落傾向になった昨年後半に中東産油国が原油生産量を減らしたためだ。12月の中東依存度は88.6%へとさらに低下している。

日本への原油供給国のトップ3はいずれも中東地域のサウジアラビア、アラブ首長国連邦、イランで、それぞれ2006年の日本の原油輸入に占める割合は30%、25.4%、11.5%。中東諸国からの原油輸入では、とくに核開発問題で国際社会から圧力を受けているイランからの輸入減少が目を引く。同国からの2006年の輸入は前年比で16.9%も減少した。この傾向が続けば、今年はイランに代わり、同じ中東のカタールが日本にとってサウジアラビア、アラブ首長国連邦に次ぐ第3位の供給国となる可能性が高い。カタールからの日本の2006年の原油輸入量は全体の10.2%で、じりじりとイランとの差を縮めている。

2006年は中東からの輸入が減る一方、石油元売り各社が原油調達先を多角化する動きを強めたため、中東以外の地域からの輸入が増えた。とくに注目されるのがロシアとアフリカからの輸入だ。昨年後半から石油元売り各社が相次いで「サハリン1」からの原油購入を始めたこともあり、ロシアからの輸入は前年比3.5%増の1100万バレルとなった。アフリカからの輸入は前年比30.5%増の7000万バレルだった。とくにスーダンとアンゴラからの輸入が大きく伸びた。スーダンからの輸入は前年比36%増の3900万バレル、アンゴラからの輸入は前年比1,172%増の1100万バレルだった。ロシア、アフリカからの輸入量は全体から見れば、まだ極めて少ない (ロシアは0.7%、アフリカは4.4%)が、今後も徐々に増えていく見通しだ。この他、今年になって出光興産が国内で初めて、カスピ海に面したアゼルバイジャン産の原油を購入する契約を結ぶなど石油元売り各社は調達先を広げている。しかし、中東依存度が今後、大幅に低下すると見るのは早計であろう。

oil-hungry 「石油に乏しい、石油に飢えた、石油を熱心に求める」と同じ意味でoil-poor;oil-thirsty;oil-strapped などを使うこともできる。同じ意味のことを伝える場合でも、同じ表現の繰り返しは避けたい。日本の自主開発原油は「日の丸原油」とも呼ばれるが、"Hinomaru oil"だけでは意味が通じないので oil developed and imported through domestic producers などと説明をつける必要がある。また、テキストの英文の中に出てくる quirk 「気まぐれ、巡り合わせ;奇癖」という単語とともに覚えておきたい単語をいくつか紹介しよう。blip には「(レーダーの)映像; ピッという短い音」のほかに「一時的な異常(な動き)」の意味がある。statistical blip なら「統計上の一時的な異常(な動き)」。anomaly も「不規則, 変則;異常なもの」の意味で、statistical anomaly は「統計上の変則」の意味。そのほか、aberration も「常軌[常道]をはずれること、常軌を逸すること、異常」の意味。「一時的現象」はtemporary phenomenon

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