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R・バイサウスのCareerUp講座

Vol.1 「天職の見つけ方 なぜ転職なのか?」



リチャード・バイサウス
リチャード・バイサウス
私はこれまで、大手リクルーティング会社のリクルーターとして、またバイリンガルの外資系転職サイト「CareerCross」を運営する会社の経営者として、多くの日本人転職者や企業の人事担当者と関わってきました。そんな経緯もあり、外資系企業へ転職を希望している人から相談を受ける機会が多いのですが、その中でも特に多いのが「どうしたら面接に強くなれますか?」、「効果的に自分を売り込むよい方法はありますか?」といった転職のノウハウに関する質問です。そこで、「それでは、あなたはなぜ転職したいのですか?」と尋ねてみると、相談者の多くがこういった最も基礎的な質問に対する明確な答えを持ち合わせていないのです。


もちろん、転職にはある程度のノウハウが必要です。そういったノウハウについては後の回で具体的に述べていくことにします。しかし、それ以前になぜ転職したいのか(=WHY)が分からなければ、目的地がどこなのか(=GOAL)も分からないし、そこに到達するための道筋(=HOW)も分からないのは当然ではありませんか?これでは、自分でどこに行くかも分からないのに、人に「どちらの道を行けばよいでしょう」と尋ねているようなものです。「自分はこれがしたい」という目的がないまま、転職そのものを目的としてしまっている「すり替え」の状態です。もっとも、「すり替え」現象がみられるのは転職希望者に限ったことではありません。「なぜ成功したいか」「どう成功したいか」が分からないまま、昇進だけを目的にしている人も同じ状況にあるといえます。


経歴や資格・知識などよりも、仕事に対する熱意
経歴や資格・知識などよりも、仕事に対する熱意
私の経験から言えば、これは日本人に多く見られる現象で、「まずはマニュアルから入る」という日本人的な発想から起こっているのかもしれません。が、面接でたとえマニュアル通りの答えができたとしても、面接官はプロですから、その人は仕事に対する熱意に欠けることはすぐに分かってしまいます。経営者としての私個人の経験から言えば、雇い主側は、その人物が情熱を持って仕事に取り組める人材だと確信できれば、多少他の候補者より経歴や資格・知識などの条件が劣っても、そちらを雇い入れるものなのです。理由は簡単です。情熱や興味に欠ける人材はちょっと会社の業績が悪くなったり、トラブルが生じたりすると簡単に辞めてしまうからです。


また、仮に面接をクリアしてめでたく転職できたとしても、自分を偽ってまで入社した会社で成功できるほど世の中は甘くありませんし、そんな職場では自分自身もやりがいを見出すことは難しいと思いませんか?そもそも就職するということは、起きている時間の少なくとも3分の2以上をその職場で過ごすということです。自分の信念や生き方を変えてまで、面接に受かりたいですか?その会社に就職したいですか? もう一度胸に手を当てて、考えてみて下さい。あなたはなぜ転職したいと思ったのか、あなたにとって成功とは何なのか、まずは自分自身の考えを分析し目的までの道筋をきっちりと立ててみましょう。


AOL Careerにて連載

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