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第31回 : Rare metals
執筆者: 正木寿根
掲載日: 2007-08-06
今回のキー表現 red-hot
Japan goes prospecting for rare metals
By Hisane MasakiTOKYO - Global competition is intensifying for non-ferrous metals, including copper and lead, as well as for such energy resources as oil, natural gas and uranium. Prices have risen sharply in recent years on increased global demand, led by red-hot consumption in China.
Spikes in prices for non-ferrous metals are not limited to such base metals as copper, lead and aluminum. Prices for most rare metals, which are widely used as raw materials for high-tech products, have also jumped several-fold in recent years.
(Asia Times June 21, 2007)
http://www.atimes.com/atimes/Japan/IF21Dh01.html
*引用文は原文と一部異なることもあります
- prospect (for) (金などを求めて)探鉱する;捜し求める
- rare metal レアメタル、希少金属
- intensify 激しくなる
- non-ferrous metal 非鉄金属
- copper 銅
- lead 鉛
- red-hot 赤熱の;猛烈な
- consumption 消費
- spike 急上昇、急増
- base metal ベースメタル
- aluminum アルミニウム
- raw material 原材料
- -fold ~倍に、~倍の
和訳
石油、天然ガス、ウランといったエネルギー資源だけでなく、銅や鉛を含め非鉄金属をめぐっても世界的な獲得競争が激しくなっている。中国の猛烈な消費をはじめ世界的に需要が拡大、価格は近年、急上昇した。非鉄金属の価格急騰は銅、鉛、アルミニウムなどのベースメタルに限らない。ハイテク製品の原材料として広く使われる大半のレアメタルの価格も近年、数倍に跳ね上がった。覚えておきたい関連・応用表現
- producing country 生産国、産出国
- exporting country 輸出国
- importing country 輸入国
- net importer 純輸入国
- stable supply 安定供給
- supply-demand structure 需給構造
- Japan Oil, Gas and Metals National Corporation (= JOGMEC) 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 (= JOGMEC)
- carry out a feasibility study (on) (~に関する)フィージビリティ・スタディ[実現可能性調査、実行可能性調査]を行う
解説

世界的な資源争奪戦は石油、天然ガス、ウランだけでなく、非鉄金属資源にも及んでいる。非鉄金属の消費量は世界的に拡大を続け、国際価格は高騰している。こうした傾向は今年に入ってから、さらに強くなっている。大規模な投機資金の流入も価格高騰を煽っていると言われている。近年の非鉄金属価格の急上昇は銅、鉛、アルミニウムといったベースメタルだけでなく、ハイテク製品の原材料として使われるレアメタルにも及んでいる。
液晶パネルに使われるインジウム(indium)の価格は2002年3月から今年3月までの5年間で8.5倍になった。また、同期間に燃料電池や自動車の排気ガス浄化触媒として使われるプラチナ(白金)(platinum)は2.4倍に、超硬工具、特殊鋼、フィラメントに使われるタングステン(tungsten)は4.7倍になった。その他、ニッケル(nickel)、コバルト(cobalt)、バナジウム(vanadium)、モリブデン(molybdenum)、マンガン(manganese)、レアアース(rare earth)などのレアメタルの価格も2~7倍になっている。日本はインジウムやコバルトの国別消費量で世界1位、レアアースで世界2位と、レアメタルの多くの品目で世界有数の消費国となっているだけに、価格高騰で受ける影響はとりわけ大きい。
レアメタルの備蓄制度は1983年度に始まり、現在は、ニッケル、タングステン、コバルト、モリブデン、マンガン、バナジウム、クロム(chromium)の7品種が備蓄対象になっている。備蓄量は国内消費量の60日分が目標だが、今年3月末時点の備蓄量は民間備蓄を含めても34.8日分(国家備蓄が24.4日分、民間備蓄が10.4日分)にとどまっている。経済産業省がまとめた総合戦略では、7品種のうちバナジウム、タングステン、コバルト、モリブデンの4品種の国家備蓄を積み増すと同時に、国家備蓄(state stockpiles)対象を拡大してインジウム、プラチナ(白金)、レアアースなどを含めることを検討する。
また、総合戦略は、レアメタルのリサイクル(recycling of scraps)推進や代替材料の開発(development of alternative materials)を明記するとともに、積極的な資源外交を打ち出した。具体的には、中国などのレアメタル生産国が最近、資源ナショナリズムの高まりや国内需要を優先させるため輸出抑制に乗り出す中、こうした措置は「世界貿易機関(WTO)のルールの例外としてのみ導入されるべき」との立場から、過度な輸出抑制に動かないよう生産国に働きかける。また、経済連携協定(EPA)締結などを通して資源国との関係強化を図り、中長期的な安定供給確保につなげる。世界のプラチナ(白金)の約80%を生産する南アフリカなどが最有力候補となろう。
国家備蓄の積み増しと並ぶ総合戦略の大きな柱が探鉱開発の推進だ。総合戦略は、供給ルートを広げるため、海外の新規鉱山開発(development of new mines)の政府開発援助(ODA)による支援、独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)、国際協力銀行(JBIC)、日本貿易保険(NEXI)などを通じた公的資金による民間企業の海外権益獲得支援を求めている。経済産業省の総合戦略を先取りする形で、政府はすでに海外レアメタル資源確保のために積極的に動き出している。2月にモンゴルのエンフヤバル大統領が訪日した際、日・モンゴル両政府はモンゴルのレアメタルを含む鉱物資源開発協力で合意。また、4月末に甘利経済産業相が民間企業の代表らを伴って中央アジアのカザフスタン、ウズベキスタンを訪問した際には、JOGMECが両国とレアメタルを含む鉱物資源開発協力で合意文書に署名している。
