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第32回 : Farm export drive

執筆者: 正木寿根
掲載日: 2007-10-11

今回のキー表現 bear fruit


Japan's farm export drive bearing fruit

By Hisane Masaki
TOKYO - Riding high on the current global boom in Japanese foods, the world's largest net food importer has seen its recently revved-up agricultural export drive bearing fruit, with overseas shipments rising at an increasingly accelerated pace.

(Asia Times   June 29, 2007)
http://www.atimes.com/atimes/Japan/IF29Dh01.html


*引用文は原文と一部異なることもあります
  • ride high on  ~にうまく乗る
  • net food importer  食料純輸入国
  • revved-up  活性化させた、拍車をかけた
  • bear fruit  実を結ぶ、奏効する
  • overseas shipment  海外出荷


和訳

世界最大の食料純輸入国である日本は最近、農産物輸出への取り組みを加速させているが、現在の世界的な日本食ブームを追い風に海外出荷がますます増え、輸出努力も実を結びつつある。

解説

第32回 : Farm export drive
世界的な日本食ブームやアジア諸国の急速な経済成長に伴う所得水準(income level)の向上を好機ととらえ、日本政府は農産物の輸出拡大キャンペーンを展開している。規模の小さな国内農業の国際競争力(international competitiveness)は低く、食料自給率(self-sufficiency in food)もカロリー・ベースで(on a calorie basis)約40%と先進国で最低水準にあり、日本は世界最大の食料純輸入国となっている。そのため、food security「食料安全保障」の観点からも高関税(high tariff)などにより手厚く国内農業を保護してきたが、世界貿易機関(WTO)の新多角的通商交渉(ドーハ・ラウンド)や経済連携協定(EPA)締結交渉などで市場開放圧力はますます強まっている。そうした中、「守りの農政」から「攻めの農政」に転じようと打ち出したのが農産物の輸出拡大キャンペーンだ。

農産物輸出拡大キャンペーンは小泉内閣の時に始まったが、昨年9月に就任した安倍首相は、国会における所信表明演説で「おいしく、安全な日本産の輸出を平成25年(2013年)までに1兆円とする」との新たな目標を表明した。昨年の日本の農林水産物輸出は約3,740億円で、新たな目標が達成されれば、7年間で3倍近く増える。農林水産物輸出促進のため、政府は今年度予算に23億円計上した。農林水産省が当初提案した日本政府による海外の日本レストラン認証制度(certification system)は、米国をはじめ海外からsushi police「スシ・ポリス」との批判を浴び、民間主体の制度とすることになるなど、やや勇み足の点もあったが、農産物の輸出は順調に拡大している。昨年の日本の農林水産物輸出額は前年比13%増の約3,740億円。昨年の日本の農林水産物輸入額は約7兆4,000億円で、これと比べると輸出額は5%程度にすぎないが、輸出額の前年比増加率は2003年の1.1%、2004年の5.9%、2005年の12.1%、そして昨年の13%と年々着実にペースを上げている。6月には4年ぶりに中国へのコメ輸出が再開されるなど、追い風が吹いている。

日本食が世界的ブームになったのには、いろいろと理由がある。欧米先進国を中心に健康志向(health consciousness)が高まっていることに加え、アジアの途上国などで増える富裕層の間で日本食がstatus symbol「ステータス・シンボル」と見られている。アジアの富裕層の間では、値段が高くても品質の良い日本の農産物・水産物に対する需要が急拡大している。また、ここ何年か、日本文化はCool Japan 「クール・ジャパン」(かっこいい日本)として世界の注目を集めているが、日本食も日本文化の大きな一部。「クール・ジャパン」現象が日本食ブームを刺激している面もあるだろう。最近、中国産の食品・製品の安全性(safety)に対する懸念が世界的に高まっているだけに、delicious and safe「おいしく、安全な」日本産農産物の輸出拡大のもつ意味はなおさら大きい。

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