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第35回 : JETRO survey

執筆者: 正木寿根
掲載日: 2008-03-27

今回のキー表現 -affiliated


JETRO releases its latest survey of Japanese firms in Asia

The Japan External Trade Organization (JETRO) released the results of its latest survey of Japanese-affiliated firms operating in six ASEAN countries (Indonesia, Malaysia, the Philippines, Singapore, Thailand, and Vietnam), mainland China, Hong Kong, India, the Republic of Korea (ROK) and Taiwan.

The survey, conducted between October and December 2007, received valid responses from 1,745 companies, or 38.3% of the 4,559 firms sent questionnaires. According to the survey, 69.9% of respondent manufacturers in Asia expect to post an operating profit in 2007.

(JCN Newswire    Feb.22, 2008)
http://www.japancorp.net/Article.Asp?Art_ID=17089


*引用文は原文と一部異なることもあります
  • Japan External Trade Organization (JETRO)  独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)
  • release  公開する、公表する、発表する
  • result 結果
  • latest 最新の、最近の
  • survey  調査
  • Japanese-affiliated  日系の  (foreign-affiliatedは「外資系の」、government-affiliatedは「政府関係[関連]の」
  • operate  営業活動を行う、活動する
  • ASEAN (=Association of Southeast Asian Nations)  アセアン、東南アジア諸国連合
  • mainland China  中国本土
  • conduct  行う、実施する
  • valid response  有効回答
  • questionnaire  質問(書)、質問表、アンケート
  • respondent  回答者
  • manufacturer  製造会社、製造者、製造業者、メーカー
  • post  (利益、損失などを)計上する
  • operating profit  営業利益

和訳

独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)は、アセアン6か国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)、中国本土、香港、インド、韓国、台湾で事業を展開している日系企業を対象にした最新の調査結果を発表した。調査は2007年10月~12月に行われたもので、アンケートを送付した4559社のうち1745社(全体の38.3%)から有効回答を得た。調査によると、回答した在アジア日系製造企業の69.9%が2007年の営業利益を見込んでいる。


解説

第35回 : JETRO survey
最近の日本の製造企業の海外事業展開においては、「中国1極集中」に伴うリスクを回避するため投資先を他の新興国へ分散する傾向が加速している。いわゆる「中国+1」として特に注目を集めているのはベトナムとインドだが、両国では日系進出企業の営業利益が改善し事業規模拡大基調が継続するなど投資先としての有望性が一層高まっていることが日本貿易振興機構(ジェトロ)の在アジア日系企業の経営実態(2007年度)調査で明らかになった。調査は2007年10月29日~12月3日にかけて、ASEAN(アセアン)6カ国、インド、中国、韓国、台湾、香港に進出している製造・非製造日系企業(注:日本側による直接、間接資本の合計が10%以上の企業が対象)4,559社を対象に行われたもので、このほど調査結果が公表された。有効回答企業数は1,745社(有効回答率38.3%)。今回の調査から商社、商業、運輸・倉庫・通信業など非製造業も対象業種に加えられた。回答企業のうち製造業は1,091社で、業種別にみると、上位5業種(輸送用機器部品、化学品、電気機械・電子機器、金属製品、電気・電子部品)で全体の5割近くを占めた。

まず在アジア日系製造企業の2007年の営業利益見込みを見てみると、約7割が黒字を計上した。資源高など調達コスト上昇圧力が強まる厳しい経営環境の中、前年並みに、在アジア日系製造企業の69.9%(前年は71.5%)が黒字となった。収支が均衡したのは11.6%、赤字となったのは18.5%だった。国・地域別では、シンガポール、ベトナム、インド、香港、台湾、韓国で黒字を計上した企業の割合が高い。黒字を計上した企業の割合はシンガポールで88.3%、ベトナムで77.8%、インドで80.6%、香港で80.8%、台湾で86.3%、韓国で92.0%となっている。ベトナムとインドで黒字を計上した企業の割合は2006年と比べ、それぞれ19.6ポイント、2.2ポイント上昇した。シンガポール、台湾、韓国でも、それぞれ4.6ポイント、6.1ポイント、12.7ポイント上昇した。香港は黒字企業の割合は依然として高いものの、2006年と比べるとアジアで最大の10.1ポイント低下した。黒字企業の割合の上昇率ではベトナムはアジアでトップだった。調査に回答した日系製造企業1,091社のうち、国別では最大の330社が事業を行っている中国では、黒字企業の割合は4.9ポイント下がり62.1%だった。中国での黒字企業の割合はフィリピンの56.6%に次いでアジアで2番目に低い。その他、タイ、マレーシア、インドネシアでの黒字企業の割合は、それぞれ72.2%、70.3%、72.0%で、フィリピンと中国の低さが際立っている。また、2007年に黒字を計上した企業で、前年から利益が「改善した」と回答した企業は、ベトナム、インド、香港でほぼ3分の2に達した。この3か国・地域では着実に利益拡大の方向にあることが見てとれる。「改善した」と回答した割合はベトナムで66.7%、インドで65.5%、香港で71.4%。アジア全体では、2007年に黒字を計上した企業で、前年から利益が「改善した」と回答した企業の割合は51.5%だった。

今後1~2年の事業の方向性として約6割が追加投資などによる「事業拡大」と回答している。国・地域別では、特にベトナム、インドで「事業拡大」とする割合が9割を超え、営業利益の改善や収益拡大基調に合わせ事業を拡大していく傾向が見られる。一方、中国では「事業拡大」とする割合がアジアの国・地域の中で唯一低下した。アジア全体で、今後1~2年に「事業拡大」と回答した日系製造企業の割合は前年度調査と比べ3.9ポイント増の62.1%。「現状維持」と回答した企業の割合は3.5ポイント下がり33.3%。その他の回答では、「縮小」が3.8%、「第3国(地域)への移転・撤退」が0.8%となっている。事業拡大の3大事由としては、「追加投資による事業規模拡大」(60.0%)、「生産品目の拡大(多角化)」(54.0%)、「生産品目の高付加価値化」(47.5%)となっている。国・地域別では、「事業拡大」と回答した企業の割合が最も高いのがベトナム(92.6%)で、インド(90.6%)が続いた。3番目に割合が高かった韓国でさえ72.0%であり、ベトナムとインドの割合の高さが際立っている。アジアの中で、ベトナム、インド、韓国の3か国では、「事業拡大」以外は「現状維持」と回答しており、「縮小」、「第3国(地域)への移転・撤退」とする企業は1社もなかった。一方、中国では、「事業拡大」と回答した日系製造企業の割合は前年度調査と比べ2.6ポイント減の65.9%と、アジアの国・地域の中で唯一低下した。ジェトロは「中国の日系製造企業の事業拡大姿勢に一服感がある」としている。中国では「事業拡大」と回答した日系製造企業の割合は、2004年度が81.5%、2005年度が71.4%、2006年度が68.4%、そして2007年度が65.9%と毎年低下し続けている。背景には「付加価値の低い電気機械およびアパレル関連など、主に輸出志向企業の拡大意欲の減退がある」(ジェトロ)。中国以外の国・地域では、いずれも「事業拡大」と回答した日系製造企業の割合は前年度調査と比べ上昇しており、上昇率の高い順は、香港、シンガポール、ベトナム、フィリピン、韓国、マレーシア、インドネシア、タイ、インド、台湾となっている。ベトナム、インドの場合、すでに前年度調査でも「事業拡大」と回答した企業の割合は突出して高いことから、上昇率はそれほど重要ではない。在ASEAN日系製造企業の間で、今後1~2年の移転先としてタイ、ベトナム、中国が「御三家」となっている。一方、中長期的(5~10年先)最適生産拠点としては、在アジア日系製造業企業の間の自国以外の第3国・地域評価ではベトナムが中国を抜きトップとなっている。


既に多くの読者も気が付いたと思われるが、今回テキストに使用した英文は、新聞社や通信社などのメディアによるニュース記事ではない。Japan Corporate News Network(JCN)という東京にある企業がメディア・記者向けに一般企業のプレスリリースを配信しているJCN Newswireというサービスによるものだ。このサービスには、国内向けの和文プレスリリース配信と海外向けの英文プレスリリース配信があるようだ。今回、こうした英文をテキストに使用したのは、新聞社や通信社などのメディアによるニュース記事との違いを改めて確認してもらうためだ。テキストの英文はジェトロの英文プレスリリースをそのままの内容で配信したものだが、新聞社や通信社などのメディアによるニュース記事の場合、プレスリリースのままでは当然使えない。英文ニュースの場合、いわゆる「逆ピラミッド型」と呼ばれるように、まず重要なことから順番に書かれていなければならない。テキストの英文では、「ジェトロは在アジア日系企業を対象に行った最新の調査の結果を発表した」という情報が最初にきているが、英文ニュースの場合は、その調査で分かった最も重要な事実が最初に書かれていなければならない。ジェトロのプレスリリースは、テキストの英文だけでなく、もっと長いものであるが、仮に、英文ニュース記事を書く際に得られる情報がテキストの英文だけに限られているとした場合、英文ニュースのリード(最初のパラグラフ)は以下のようなものでなければならない。
Seventy percent of Japanese-affiliated manufacturing firms operating in other Asian countries and regions expect to post operating profits in 2007, according to a survey released by the Japan External Trade Organization (JETRO).

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