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第39回 : BOJ rate cut
執筆者: 正木寿根
掲載日: 2008-11-04
今回のキー表現 head off
Bank of Japan cuts rates to 0.3% in split decision
The Bank of Japan's policy board decided Friday to cut its benchmark interest rate to 0.3%, abandoning its goal of normalizing interest rates in favor of injecting stimulus into the world’s No. 2 economy in an effort to head off recession.
(Wall Street Journal/MarketWatch Oct.31, 2008)
*引用文は原文と一部異なることもあります
- Bank of Japan (= BOJ) 日本銀行、日銀
- split decision 割れた判定
- policy board 政策決定機関、方針決定機関、(日銀の)政策委員会
- benchmark 基準;ベンチマーク
- interest rate 金利
- abandon (習慣・仕事・計画などを)(途中で)やめる、断念する
- normalize 正常化する
- in favor of ~に賛成して;~のために;~のほうを選んで
- inject 注入する
- stimulus 刺激(物)
- in an effort to ~するために、~しようとして
- head off 回避する、阻止する
- recession リセッション、景気後退
和訳
日銀の政策委員会は金曜日、指標となる金利を0.3%に引き下げることを決めた。世界第2の日本経済のリセッション(景気後退)入りを回避するために景気刺激を優先して、金利正常化という目標を断念した。
解説
日銀は10月31日の政策委員会・金融政策決定会合で、政策金利(policy rate)である無担保コール翌日物金利(unsecured overnight call rate)の誘導目標を0.5%から0.3%へ引き下げた。2001年3月の量的緩和政策(quantitative easing policy)導入の際に0.15%からゼロ金利にして以来、7年7か月ぶりの利下げ。
金融政策決定会合では、日銀の白川方明総裁が0.2%の利下げを提案。政策委員会(定数は総裁、副総裁2人、審議委員6人の計9人だが、現在は審議委員1人が空席)の8人が採決した結果、0.25%の利下げを主張した審議委員3人と0.5%のままの据え置きを主張した審議委員1人の計4人が反対し、可否同数だったため、最後は日銀法に基づき白川総裁が決定するという異例の展開となった。可否同数は1998年4月の新日銀法施行以来、初めてのことだ。
日銀は2006年7月にゼロ金利政策(zero-interest-rate policy)を解除し、2007年2月の追加利上げで政策金利を0.5%とし、「金利正常化」を模索してきたが、米国発の金融危機が深刻化し、急激な円高・株安が進行しており、国内景気の悪化を食い止めるために再び利下げへとかじを切った。
日本の政策金利は利下げ前でもすでに主要国の中で最低水準にあり、今回の利下げの効果は限定的と見られている。しかし、市場ではすでに利下げを織り込み(factor in)済みだったことから、利下げしなかった場合、かえって混乱が起きていたであろう。とはいえ、市場の予想よりも小幅な利下げだったことから、10月31日の東京外国為替市場では円相場は4日ぶりに反発し、日経平均株価も4日ぶりに反落した。
日銀に先立ち、米連邦準備制度理事会(FRB、Federal Reserve Board)は10月29日に政策金利であるフェデラル・ファンド・レート(federal funds rate)を0.5%引き下げ、1.0%とすることを決めていた。また、欧州中央銀行(ECB、European Central Bank)もすでに11月6日に利下げに踏み切る見込みとなっていたこともあり、日銀の利下げには国際協調の側面もあった。
